2月に行われた主催者研修について、常総100km徒歩の旅運営協議会会長の角田さんが記事を書いてくれましたので、上げさせていただきます。

1509775_867294243328428_6977104118757478107_n 10943114_867293443328508_815966007081128143_n

_______________

2015・2月ZEN100主催者研修レポート

常総100キロ徒歩の旅  運営協議会 会長

角田 知巳

今回の研修レポートは、

  1. 指導者としての目線「開かれた質問を投げかけると、相手のどんなポテンシャルが引き出せるか?」
  2. フィードフォワード
  3. 面接について

の3点についてレポートさせて頂きます。

 

まず開かれた質問ですが、この行動は基本的にコーチングと同じであり、他者を導くための有効な手法です。

閉ざされた質問などで、答えを二者択一にするのではなく、自分の思いを吐き出させる事により、自分の思いや理想、また今何を考えているのか?など、聞き手がより多くの情報を得ることができます。

 

この事から、100キロに例えるなら、参加した子供、もしくは学生の「行動理由」や「目的」を明確に捉える事が可能となり、より的確なアドバイスを子供や学生、一人一人に行うことができるようになります。

この細かなケアの積み重ねこそが、個々の対するコーチングであるのと同時に、子供達が抱える問題の解決能力のヒントを見出し、更には個々のポテンシャルを引き出す糸口になると思われます。

つまり「開かれた質問」の繰り返しとは、「自分で問題を発見し解決する」能力を最大限高める事に繋がると考えます。

コーチングに関して、頭では「理解」していても実際に「行動」まで繋がっているかといえば、まだまだ自分自身未熟です。一番身近な夫婦間においても、妻の考えを上手く汲み取ることが出来ない事から反省し、自分の意見を言う前に「ひと呼吸」おいて、「聴く」という行動に徹していきたいと思います。

 

 

次に、フィードフォワードです。

今回、指導要領について勉強させて頂きました。覚えている部分と全く初めて見聞きする部分があったので大いに反省し、しっかり学んでいきたいと思います。

その、指導要領で「グローバル化」と「異文化との共存」という言葉がでてきました。文面を読んでいる限りではその通りだと納得はできます。ですが、昨今のイスラム国の問題に乗じて、グローバル化や異文化との共存の問題が取りざされている事を思い出しました。

仮に、「あなたはイスラム国と共存したいですか?」という質問をなげかけたら、何人の人が今の報道をみて「イエス」と言えるのだろうか?100キロにリンクさせ、参加者の中にイスラム国の子供がいた場合、反対する保護者に対してどのような説明ができるのだろうか?などグループディスカッションの時投げかけました。

たまたまですが、私のいたグループのメンバーは全員が「考えたことがなかった」との答えでした。今春から先生になるスタッフから「このような問題も視野に入れなければならない」などの意見は出てきました。

ですが、この段階はまだフィードバックであります。この問題に対して話し合えたことは有意義であったが、本来、学生や子供たちが自発的にこのような問題を私たちに問いかけてきてくれるような状態になることが、「生きる力」「問題発見解決能力」に繋がるのだと考えます。

但し、梶原会長が話されていたように、コーチングの前にまずは「トレーニング」が必要なのであり、学生のトレーニングも踏まえ、私達、主催者も徹底的にトレーニングを行った上で、学生や子供たちを適切にコーチングできるよう努めたいと思います。

 

面接についてですが、「たかが面接、されど面接」でした。二日目に行われた研修ですので、初日の研修のコーチングも踏まえ、私は「聴く」という行為に徹しながら、相手の意図するポイントを探り、聞き出すことに留意し、面接を行いました。

100キロを行えうる人間であるか?を聞き出すために、今回私は、100キロのテクニカル的な部分(例えば何故初日にカレーをだすのか?)という質問より、綱領や心得の部分に重点をおいた質問を繰り返し、面接者が「感謝」という言葉をどの程度自分自身に落とし込めているのか?に重点を置き面接しました。

相手の置かれている環境・状況などを考慮しながら同じ質問を繰り返さないよう面接を行いましたが、本当に「疲れた」というのが率直な感想です。会長からもご指摘頂きましたが、面接する側も受ける側も、知力・体力・気力が必要です。特に面接者の「本気」が伝わってくる場面がそうです。今回、100キロの研修ということもあり、私の面接したほとんどのメンバーから「本気」が伝わってきました。

愚問を投げかけないよう配慮しながらの面接は大げさですが、まさに一進一退の攻防のようなものです。面接者の答弁はさておき、常総100キロのメンバーにここまでの「想い」を落とし込めているのか?と考えさせられる面接でした。私自身ももっと「本気」になり、その感覚を伝播できるよう努めなければと再確認させられた研修でした。

 

また、余談ですが、面接の研修の合間ですが、他の面接官の様子が声を通して伺えることができました。面接しているのに、面接官の話の方が長く、面接官の思いを相手に伝えることに終始している場面があったと記憶しています。面接官の方がおそらく皆100キロに対する思いは熱いものがあると理解はできるのですが、やはり「聴く」側に徹したほうが良かったのではないかと感じました。

このことは会社において同じことが自分にも言えると反省しました。社員からの報告を聞いているのに、「答え」を先に言ってしまう場面が私にもあります。それではコーチングを学んだことが実践できていない証明でもあります。これらの事を気付かせてくれた今回の研修も本当にためになるものでした。

 

 

「わかる」から「出切る」。「出切る」から「できた!」へと自分自身も更に磨きをかけていく事をお約束させて頂き、主催者研修のレポートとさせて頂きます。