竹内薫『99.9%は仮説』(光文社新書)

book1

 

思いこみで判断しないための考え方

…そんなこと言われたら、「別に思い込んでなんかないやい!」なんて言い返したくなってしまします。

 

今回、ご紹介するのは、『99.9%は仮説』という光文社新書。

新書と言いますと、〈難しそう〉〈専門的〉等、とっつきにくい印象を持たれる方も多いかと存じますが、この本は、そうではありません。ほとんど、「話し言葉」で語るかのように論が展観されていき、気が付けば、次のページ次のページへと、目がいきます。

科学の世界へと、私たちの心をゆっくりと向けてくれる、優しい入門書、なんて言ってもいいかもしれませんね。

いろんな事象が世界中で起こります。
そして、それらの謎を解明すべく、科学は日進月歩前へと進んでいます。

しかし、時には科学が証明できない、とんでもない事象が起こります。
マレーシア航空機は一体どこへ行ってしまったのでしょうか…(パラレルワールドなんて世界を信じてしまう筆者は、かなり「神隠しなのでは!?」と興味津々です。)
しかし、そもそもどうでしょう…?
「科学がなんでも証明してくれる」といつも信じ切っていた私たちは、この証明ならない事実に直面したとき、信じてきた前提が、同時に揺らいでしまっていることにも気が付かざるを得ません。
実は、科学は「神隠しなど存在しない」という〈仮説〉に基づいて、これまで日進月歩前進しているのです。

 
もしもどうですか…。
「神隠し」の存在が肯定され、それも、飛行機に乗っていたら、何時やもそれに遭うかも知れないとしたら…。

もう飛行機には乗れません。

逆にもしかしたら、一般人の私たちが知らないところで「神隠し」は肯定されていて、それを知っている人たちは絶対に飛行機に乗っていないとしたら…。

 
世界の見方が変わりそうな瞬間です。

『99.9%は仮説』の中には、私たちの〈なんとなく当たり前〉に思っていたことに気が付かせてくれるヒントがふんだんに盛り込まれているのです。なんだか、興味深くなってきませんか?

 
少し調べてみると、アイドルグループ「AKB48」のメンバーの中でも読まれているとか!?
それだけ大衆的で、かつ、興味深い内容ということが出来るでしょう。

 
常総100km徒歩の旅においても、毎ミーティングの時間に「本紹介」の時間が設けられています。
まだまだ本を紹介してくれえるスタッフは多くないのが現状でありますが、なんと、前回のミーティングにて、ひとりのスタッフがこの本を紹介してくれました!
「食は身体の栄養、本は心の栄養」なんて言葉がありますが、まさしくその通り。多くの本にふれればそれだけ、心が豊かになるでしょう。
思いこみで判断しない考え方、ぜひ読者のあなたにも心にとめていただければと思います。